48歳で脳出血。~乗り越えられない試練はない~

48歳で脳出血で倒れ片麻痺となって社会と制度と身体の格闘日記

退院(回顧その70)

発症して67日。回復期に転院して46日。
ついに退院です。
倒れた時、病院で意識を取り戻した時、
ここまで回復できるとは思いませんでした。
「たーさんは、お若いから」
医療スタッフにいわれることは、相対的に若いと言ってるだけじゃんと思いながら聞いてました。
損傷した脳の箇所と可塑性がうまくいったようです。年齢は関係するんでしょうか。
細かい不自由さをあげればキリがないですけど、
歩行は装具つければ、きれいな歩様(左腕が振れたらわからない)で、右手が使えるので食事などは問題ないレベルです。

お世話になったスタッフは、結構休みが多く
「たーさん、◯日に退院ですね。その日休みなんです。」
と多くの方が声をかけてくださいました。

最後のお会計済まして、保険とハロワ提出の診断書受け取って
荷物をまとめて迎えを待ちます。
最後にナースステーションへ挨拶してお別れです。

やることいっぱい。
退院しても、次の目標は社会復帰です。出血止めるための退院であって、何も手はずは整ってません。
とりあえず退院が決まったと、入院中オファーを受けていた転職エージェントに連絡します。
履歴書、職務経歴書を入院期間中パソコン持ち込んで作成しましたっけ。SIMカード買ってきてもらって、そこから送信。事情を話して、回復まで待ちましょうとなっていました。

退院した足でまずは腹ごしらえ。
人気の気になってたカフェ店が
たまたま駐車場空いてて並んでない。
入ってみました。この頃食欲は旺盛。

(あー、シャバに戻ってきた)

退院=完治という感覚は十分にありました。
さて、自宅に戻らず、ランチしたのは、まずは運転免許試験場へ適性試験のためです。
まずは診断書様式を貰う必要があるためです。
事情を話して、先に適性チェックをしてもらえました。
調子は絶好調だったので問題なしとされました。
免許証の裏打ち(適性試験して制限条項の有無を記載される)が
必要でなければ、診断書を書いてもらって郵送してくださいと封筒を渡されました。離職中の身。これからの再就職活動する際にも運転ができることを会社に証明するために必要なので後日手間ですが、取得して再度来ることにはなります。

次に向かったのはハロワ。
早く認定受けなければ。とその日に向かいます。
過去12ヶ月分の出勤、賃金データが必要なので前職の離職票と離職後入院ですぐに働ける状態になかったことを証明する書類と、今は働けるということの診断書が必要ということを言われていたので用意して行きました。
ようやく順番が来て、書類一式を出すと、
「手帳取られますか?申請中ですか?」と聞かれ、
「取得予定ですが、まだ発症後経過期間が満たないのでこれからになります。」

「今でも受付できますが、手帳を取得されてから来てください。」

「・・・」

えっ、また来るの?

どうやら就職困難者として認定するには手帳の有無で判断するようです。取得まではかなり期間がありますが、無理に手続きを進めるべきではないという進言かなと理解しました。
過去の勤務先の雇用保険被保険者番号の連続性がなかったので、その処理をしてもらうとともに、受給延長申請の書類を受け付けてもらいました。収入ゼロというのが続くのは痛いですが、この年齢ですぐに再就職できるという保証は何もない。貯蓄の取り崩しとこれから必要な費用の算段は出来ていたので、結果的にこの判断は正しかったです。
なかなか進まないというあせりもありましたが行動(来た)したことで何かが進んだと前向きに捉えていました。

やっと自宅に戻ってきます。
ほんとにこれからが試練の始まりです。
70回に及んだ入院の回顧記録は終わりです。
取り留めもない記録になってしまいました。
脳出血は人によって損傷部位も、後遺症も様々。
勤務先や保険の加入などおかれた状況でいろんな社会制度の手続きが降りかかってきます。

今思えば、
回復期リハビリテーション病院の選び方
退院後の療養方法の見極め(病院と退院後のリハビリ手段)
退院と社会復帰の見極め時期(介護保険雇用保険、手帳、就職活動とその方法・手続きのスケジュール)とそのための情報収集。

これらがとても重要だと思い知らされます。トータルで考えるには多すぎます。ちょっとだけ落ち着いてからこの病気のこと知るために図書館に行って本も読みました。ブログも読み漁りました。なかなか臨床記録がデータ化されてなかったり、欲しい情報ズバリというものはないにしても、それなりにまとまっているのもあります。
役場では分業が進み、たらい回しも多いですし、病院は医師のレベルと患者への向き合い方で大きく影響を受けます。
よきソーシャルワーカーに出会えることが一番ですが、専門領域、経験の観点から状況に応じてアドバイスできる方も限られているような感じもあります。
少しでも参考になったら幸いです。
これからも気づいたことがあれば書いていきたいと思います。